狩猟DX:箱罠センサー初号機 次号機に向けた運用不具合のまとめ(備忘録)

箱わなセンサー

箱罠センサー制作の動機は、
・蹴り糸は見破られることがあるので、動物に見えない蹴り糸にしたい
・簡単に蹴り糸を張りたい
・面倒な蹴り糸設定を簡単に獲物に合わせて最適設定したい
ということでした。
当時、アイデアが実際に動物相手に使い物になるかどうかわからないので、初号機を投入して様子をみることにしました。
初号機を箱罠センサーを1年間運用してみた結果、何頭か捕獲できた半面、2026版(次号機)の制作に向けて、不具合と改良点の克服が必要になりました。
まずは、回収時のセンサーの状況等からまとめ、その後、改修リストをまとめていきます。

初号機とはいえ、1年設置していた箱罠センサーは正常に機能していました。
ですが、実運用時に改善が必要な点と、長期使用では故障につながりそうな症状がみられました。

〇 ケース外観

森の中に設置していたこともあり、雨、ヒノキや栗の花粉、ほこりなどの付着はかなりありましたが、ほぼダメージはありませんでした。
唯一、若干ですがケース右側のワイヤーが貫通しているリングが錆びていました。
箱罠センサーは、箱罠の蹴り糸に代わって作動する装置で、獲物を検知した際にワイヤー経由でトリガーを作動させます。
初号機制作時、トリガー作動時にワイヤーとケースが接触するのでケース保護のために装着していました。ワイヤーによるダメージはなさそうなので不要な部品となりそうです。

〇 操作パネル外観

操作パネルは、汚れがひどかったので、一旦ふき取った後で撮影しました。
汚れがひどかった理由は、雨、雪の中でも捕獲設定やバッテリー交換を行っていたため、雨の跳ね返りなどでパネル面が濡れてしまったからです。
天候の悪い日は、傘をさして作業していましたが、どうしても作業中は、箱罠に雨が当たってしぶきが飛んだり、手の汚れや木々の花粉等が付着してしまいました。
水分、汚れが理由だとおもいますが、スイッチ類の根元付近に錆がでていました。
付着した水分(主に雨)の影響だとおもいますが、運用中に大雨の中で作業中にロータリーエンコーダーが不調になったり、トグルスイッチが渋くなるなどの不具合が発生しました。次の日に雨が降らなければ復調していましたので、十中八九水分の影響だと感がています。
今現在は、機器に異常はなく正常に動作していますが、 スイッチ類への水分付着は錆びにより、誤動作や動作不良(スイッチが固くなる等)が出そうです。

パネルの裏には基板類やコネクタ類が入っていますが、こちらの方は、見た限りでは、破損や腐食、ケース内部への水漏れ等はなく、きれいでした。
問題は、パネル表面側の部品だけで収まっているように見えました。

〇 光学センサー

光学センサーは、箱罠センサーの底に配置していますが、なるべく水分や汚れが付着しないよう一段奥まったところに設置してあります。
この光学センサーのレンズ部分は、一部露出しており空気に触れています。
空気に触れている影響なのか、センサーは正常動作しているものの、配線部分に錆が発生していました。
さらに、メイン基板を分解調査したところ、一見した感じは正常だったものの、メインセンサー付近の部品にはんだごてを当てたとたん、「潮」の匂いが充満しました。
水が浸入した様子はありませんでしたので、恐らくは、空気中の潮がメインセンサー付近のわずかな隙間を通って付着したのだとおもいます。
私の住む地域は冬になると塩の花が箱罠を設置している山頂まで飛びます。
家の中でも、ピカピカの10円玉を置いておくと、数日後には真っ黒になるような地域なので、センサー装着部は完全密閉しておかないと、数年で壊れてしまいそうです。

〇 わな接続リール

箱罠センサーとトリガーを接続する際にワイヤー長を調整する必要があるので、調整作業を簡易化するためにリールを使用しています。
以前の制作記事は、こちらです。
箱罠センサーとともに運用していたのですが、引き上げると不具合が発生していました。
ワイヤーをフリーにしても引き出せません。
同様にワイヤーを巻き上げようとしても回りません。
分解すると、下記のような状況でした。

リール内部に汚れが入り込み、回らなくなっていました。
洗浄すると正常に回るようになりました。稼働部の間から入った汚れが原因でした。
設置時に調整してから、ほぼ触ることもなかったので、内部に蓄積したのだとおもいます。

機能面においても下記の不満点、問題が発生しました。
運用面で特に煩わしかったのは、No.1のバッテリーの交換作業でした。
1週間毎に交換が必要だと、自身の行動に制約ができてしまいストレスでした。

No.問題
1バッテリー駆動時間が、10000mAHのバッテリーを使用しても1週間毎に交換する必要があり、煩わしい。
2一度だけ、センサーの発光と同時に特定のイノシシが警戒する事案があった。状況を見る限り、いつも発光が見えているわけではないようだった。
コイル鳴き等の音も原因として考えられたため、箱罠センサーの作動音を計測したが、作動音は外に漏れていなかったので、音が原因ではなさそう。
3箱罠センサーではないが、箱罠センサーのケースと同じ素材で作成した通信機器を、真夏の炎天下(気温:40度付近)の地面(コンクリ)に半日放置したところ、ケースが変形した。耐熱性の改良が必要。

これ以外にも遠隔操作、状態監視できないことが、とても不便でストレスでした。
初号機では、獲物が来ているかどうかの誘引確認や、急用で箱罠をロックしたいときは、現地で箱罠センサーを操作するしか手がありませんでした。
サラリーマンなので出張などの急用が発生することは多々あるのですが、急用発生時に箱罠まで行くのは無理があります。また、雪や雨等で安全面のリスクがある場合には、山に入らないで済ませたいところです。

初号機で発生した主要な問題と対策方針を下記にまとめます。
No.6の問題は、イノシシにインタビューできないので、仮説での対応ですが、機能反映して実地検証したいと考えています。
これ以外にも、細かな改善やシステム全体としての改善等も施す予定でいます。

No.部位問題対策
1ケース炎天下でケースが変形するリスクがあるケース素材を耐熱性のあるものに変更する
2操作パネル トグルスイッチ雨やほこりで故障するリスクがあるトグルスイッチをカバー等で覆うことで、接点を水分、ほこりから防護する。
3操作パネル ロータリーエンコーダー同上トグルスイッチ同様に接点をカバーで覆うことで、水分、ほこりから保護する。
4光学センサー空気に触れる配線が錆びるリスクがある➀ センサーの配線部を保護膜で保護する
② ケースとの接触部はパッキンでわずかな隙間も塞ぐ。
5バッテリー稼働時間バッテリーが1週間程しかもたない➀ バッテリー駆動時間を延ばす(実施済み)
② 太陽電池等で日中に充電を行うことでバッテリー駆動時間を延ばす
6光学センサーの光イノシシに警戒される場合がある発光量、発光時間の短縮を行う。
イノシシが認識できない程度の発光時間に抑える。
7遠隔状態監視/操作悪天候や急用などが発生した場合は、遠隔で状況確認、捕獲停止などをおこないたい遠隔での状況確認、操作可能な通信ユニットを搭載する

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