基板制作 紫外線 露光機 – 露光失敗原因追及編 #15

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前回レジデントマスクが露光せず、中断せざるを得ませんでした。
原因として考えられることは、下記の2つかと思います。

① 液晶に紫外線フィルターが入っている
② 液晶透過率が悪い

順番は逆になりますが、比較的簡単に確認できる②の可能性から探りました。
②の場合、液晶透過率が少々悪くても、発光量を増やせば何かしら変化が出るはずなので、まず、流す電流量を600mAあたりまで上げてみました。結果は変わらず、まったく硬化しませんでした。

次に下記のようにUV LED数を10個→20個に増やし、さらにLEDの定格ぎりぎりまで発光量を増やしてみましたが、まったく変わらず。液晶を通してみたときの発光量が増加しているように見えませんでした。

もちろん液晶を通さない場合には、30秒もしないうちに硬化しますのでUV LED自体の発光量は十分だと想像します。透過率が90%以上あれば余裕で硬化するはずなので、液晶に紫外線フィルターが入っている可能性が高そうです。

ここまでくると、半分やけくそ気味になってきてしまいました。

■ 紫外線フィルターによる影響の可能性

LEDへ流す電流、LED個数の増加でまったく変化がないことから、この可能性があるのではないかと疑い始めました。液晶:「LS055R1SX04」 のデータシートを見ても特に、紫外線フィルターに関する記載はありませんでしたが、名だたる3Dプリンタでも使用されている液晶です。
何か手がかりがあるはずとみていると、3Dプリンタ用レジンの光硬化可能な波長は405nmがほとんどです。さらに、3Dプリンタ自体も紫外線波長=405nmがほとんどで、それ以外の3Dプリンタはあまりお目にかかりません。対して、今回、自分が使用しているUV LEDの波長は395nm~400nmです。
想像でしかないですが、おそらく405nmより波長が短い紫外線は、液晶自体にダメージがあるので、フィルターがかかっているのではないかと想像しました。
原因があいまいなままで、不安ではありますが、望みはここしかなさそうなので、波長 405nmで使えそうな部品を物色することにしました。
しかしながら、思い通り(値段が安く、使えそうな部品)のものが少なく、かろうじて下記の部品を見つけました。

3W UV LED 405nm/400mA

海外発送なので、どうしても2~3週間かかってしまいます。
部品到着まで、しばしモヤモヤが続きそうですが、我慢して待つしかなさそうです。

■時間つぶし

部品が届くまで、手持無沙汰になりましたので、この間に一つ片付けてしまおうと思います。
やろうと思っていたのは、露光中の安全性確保のための蓋です。
紫外線は、目(白内障、老眼防止)や体に有害ですのでできるだけ浴びないようにしておく必要があります。

といってもコンパネを切っただけの単なる板なのですが。
カット後は、ペーパーで角を落とし割れ防止をしておきましまた。

表面

■裏面

裏面
蓋を載せて完成

■ 部品到着

約2週間くらい待って405nmの紫外線LEDが到着しました。

早速、部品を交換してみました。

早速、装着して動かそうとしたのですが、電源電流を20灯用かつ、限界いっぱいにブーストしているのを忘れて装着してしまい、さらに安定化電源もリミットを下げていなかったので、紫外線LEDを付けると、もくもくと煙が立ち上がってきました。
この結果…1A配線容量のところ4A流れてしまい、抵抗、基板、配線の一部が焦げて焼失してしまいました。
過去レギュレータを+-を間違って配線して、爆発したことがありましたが、それよりもひどい大失敗です。
とりあえず焼失した配線、ランド等の基板修理、部品の入れ替えなどは実施しましたが、他にも影響がありそうなので、総チェック中です。紫外線LEDは何とか無事でした。
今週は、ちょっと事故ってしまい、実験どころではなくなったので、時間切れです。
基板を総チェックし、問題がなければ、続きをやろうと思います。

■ 次回

今回は、事故ってしまったので、中途半端ですが一旦ここで中断させていただきました。
基板チェックし、ほかにダメージがなければ、続きをやろうと思います。
またよかったら、のぞいていただけるとありがたいです。

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