洗濯ばさみ はんだ付け クランプ

WORKS

両面基板への部品付けを行う場合や、解析を行う場合、片面に背の高い部品が装着されていると、基板が安定しないことがあります(図1)。
また、コネクタ類のはんだ付けでは、コネクタと配線を保持してほしい場面があります。

こういうときには「はんだ付け クランプ」などのジグを使い、補助してもらうと便利です。

以前、試しに一つ、はんだ付けジグ(図2)を買ってみました。
使ってみると、DDRメモリなどの表面実装部品で構成された小基板であればよいのですが、少し大きな基板になると使えません。
また、基板を鉄で挟むので、レジデントマスクが弱いと、挟んだところが傷ついてしまいそうで、少々不安です。

ということで、今回は、少し試したかったことがあるのでやってみました。

図1(赤枠部が邪魔で基板が思うように安定しない)
図2(DDRメモリを固定してみたところ)

■ 材料

材料備考
ホワイトボードダイソーで200円で買いました。WxH=約 36cmx26cm。
ネオジム磁石ダイソーで8個入り100円の商品を2つ買いました。(内10個を使いました)
鉄製洗濯ばさみ家にあるものを5個使いました。昔ホームセンターで買ったものです。(図3)
4mm厚ベニヤ板家にあった端材を使いました。必要なサイズは、34.9cmx25.1cmです。
材料リスト
図3(鉄製洗濯ばさみ)

■ 基板固定 クランプ作成

洗濯ばさみから基板固定クランプを作成します。
基板固定クランプは、ホワイトボードに磁石で固定できるように洗濯ばさみを改造します。
手順としては、洗濯ばさみに基板保護用の熱収縮テープを装着します。
次に脚を作成した後、洗濯ばさみに装着していきます。
まずは、熱収縮テープの装着から。図4を参照してください。

図4 熱収縮テープ装着手順

次に基板固定クランプの脚を組み立てます。
脚は、3Dプリンタでベース(図5)を作成し、そこに磁石をセットして出来上がりです。
組み立ては、いつものように磁石を固定穴に圧着します。

図5 基板クリップ固定用脚
図6 磁石の圧着

あとは、洗濯ばさみに脚をセットし「基板固定 クランプ」の完成です。

図6 基板固定クランプ完成

■ 作業台の作成

はんだ付けを行うための作業台を作っていきます。
作業台は、ホワイトボードを改造します。
気にならない方は、そのまま使ってもよいと思います。
私は、ホワイトボード部分がペコペコしていて気になったので、補強しました。
改造手順は、まず、ホワイト固定用の磁石が邪魔なのではぎます。

図7 磁石をはぎ取る


その次に、ホワイトボードのサイズに合わせてべニア板をカットし、弱い部分に張り合わせていきます。我が家にあった端材は、少々大きかったので丸鋸でカットしました。

図8 補強材の切り出し

■ おすすめポイント

これで完成です。ざっとおすすめポイントを説明します。
まず、基板のはんだ付けや解析では、下図のように基板の端を挟みこんで使用します。
基板は、洗濯ばさみに支えられて宙に浮いた状態です。

おすすめポイントは、
① 基板に部品が装着状況に関係なく、基板を水平に保てる。
顕微鏡解析でも水平なので、調整なしに見えます。
② しっかり固定できているので、作業中に、はんだごてや手が当たったくらいでは動かない。
指で押しても動きません。
③ そのまま、ひっくり返して使えます。
ヘビーなことは無理ですが、シリコンマットを引いていればプローブを当てるくらいは平気です。

図9 基板固定(押しても平気)

次にコネクタや銅線のはんだ付けで使用する場合です。
下記のように、接合部を固定して使います。
こちらも基板同様にしっかりと固定されています。

図10 銅線固定

■ 残念な点

非常に残念な点があり、自分が使っているシリコンマットがホワイトボードのサイズに合っていなかったことです。350mm x 250mmのシリコンマットであったら、ぴったりだったはずです。
今使っているシリコンマットの買い替え時には、一回り大きいものに変更しようと思います。

サイズが合っていなくて、ちょっと間の抜けた感じに見えます。
まだ、使い始めたばかりですが、今のところ、それ以外に気になる点はないです。

使っていく中で、課題を見つけ熟成させていこうと思います。

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