RICOH Theta マウント #9

THETAマウント

前回に引き続き、Thetaのボタン制御用アームの制作です。
予想通りトラブルとの闘いになりました。

■ アームの再設計

前回のアームではThetaのボタンを破壊しそうだったので、それ以上の使用を中止しました。
代わりに新たに2パターンのアームを作成しました。

〇 タイプ1
アームとガイドの当たる部分には、ベアリングを入れてアームの移動負荷を軽減しました。
また、ボタン以外のモノをこすらないように、ギアでタイミング調整し、ボタン部分で突起物が飛び出す仕組みとしました。

設計:Type1
実物:Type1

〇 タイプ2
タイプ2は、大本のアームをすこし進化させ、Thetaを直接こすらないような板を挟みました。
こちらも、全体的に、ベアリングを入れてアームの移動負荷軽減を行いました。
また、Thetaに圧力がかかり、多少変形して追従できるように、ボタン押下部分を工夫しました。

設計:タイプ2
実物:タイプ2(ガイドが逆についてしまってます)

■ 動作確認結果

動作確認結果としては、どちらもダメでした。
電源ボタンとモードボタンのうち、ボタンを押す圧力を上げても、どうしても電源ボタンの動作が安定しません(というか、7割以上は電源が入らない)。
モードボタンは、安定動作します。電源さえ入れば、常にライブ配信可能な状態になります。
指で電源ON/OFFする分には普通に電源ONできるのですが、突起物での電源ONは安定しません。

■ 原因推測

ここまでやって電源が入りにくいのは、なんかおかしい気がしたので、Thetaのボタン回りの動作を見てみることにしました。まずは、ケースをあけて、ボタンを確認するところから。

Theta開封

安定動作するモードボタンは、タクトSWがボタンの突起物の真下にあります。
また、ボタン基板の横には、ケース幅いっぱいの基板があり、ボタンのフレームを支えている構造です。
それに対して、電源ボタンは、タクトSWが少しずれた位置に存在します。
電源ボタンは、てこの原理の中間点でボタンを押すような形式となっていますので、ボタン基板の支えが十分でない場合には、ボタンを押すことができません。
さらに、電源ボタン横には、支えとなるような、基板や固定器具らしきものはありません。
(元々は、あったのかもしれませんが、今はありません)
指で押す場合には、うまくボタン周辺のケースが変形するので、支点、ボタン接点付近が固定されて効くのではないかと想像しました。

■ ボタン押下実験

推測した結果が正しいかどうかを実際に確認してみました。
ボタンだけをピンセットの先で押して、変形、動作を確認してみました。
まずは、安定して動作するモードボタンの動きから。

モードボタンの動き(1メモリ=0.254mm)

次に電源ボタンの動き

電源ボタンの動き(1メモリ=0.254mm)

結果としては、予測通りの動きっぽいことがわかりました。
電源ボタンの動作は、明らかに不安定です。

■ 対策方針

内部の様子を見ると、もともと、何か支えがあったような形跡があるので、まずは、Thetaのボタン基板フレームの変形を何とかして抑えてみようと思います。
それでもだめそうなら、あきらめて、ボタン配線を引っ張りだすなどの対応を行おうと思います。

■ 次回

次回も、引き続きこの問題の対策を打とうと思います。
個人的な理由で時間が取れず、不定期更新になるかもしれないですが、でき次第掲載する予定です。もしよかったら、またのぞいてやってください。

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