RICOH THETA マウント #0

THETAマウント

先日、知り合いの方からRICOH THETA-S を「自由に使っていいよ」と、譲っていただきました。
多少分解されてケースにガタがありますが、光学系、機能、撮影に関しては全く問題なし。
せっかくなので、専用マウントを作って、監視カメラ化してみようかと思います。
このテーマは、やり直しや停滞などが発生するかもしれませんが、ぶっつけ本番でやってみようと思います。グダグダになるかもしれませんが、お付き合いいただけると幸いです。

RICOH THETA-S

■ 監視カメラ化の動機

リモートワークが多くなり、会社のPCや機材などを遠隔操作する機会が増えました。
私は、リモートワークで自身の使用する機材を遠隔操作する際には、WEBカメラで機材の様子をうかがっています。
この方式には欠点があって、機材の様子は見えても周囲の状況をうかがい知ることはできません。
遠隔操作時では、周囲に気を遣う操作がありますので、機材だけでなく、周囲も監視したいと常々思っていました。
RICOH THETA-Sは全天球カメラなので、設置場所の周囲360°が撮影可能で、監視カメラにはうってつけです。
RICOH THETA-Sの弱点(後述)をカバーすれば、強力な監視カメラになりそうです。

■ RICOH THETA-Sの弱点

RICOH THETA-Sを監視カメラとして使用するには、いくつかの弱点があります。
これらの弱点をRICOH THETA マウントで補強していこうと思います。

a. 電源
長い時間ストリーミングするには、USB電源より1200mA以上供給する必要があるようです。
電源供給方法は、少し思案が必要です。
b. 放熱
普通のRICOH THETA-Sであれば問題ないのでしょうが、いただいたTHETAは、少々改造され、分解時に放熱ジェルが取り除かれてました(笑)。
この影響のためか、長時間ストリーミングを行った場合、電源供給が十分であっても、サーマルシャットダウンしてしまいます。
まあ、たとえ放熱ジェルがあったとしても、CMOSセンサーがかなりの熱を持つので、排熱処理はやっておいた方がよさそうです。
c. 遠隔操作性
ストリーミングの開始、停止は、手操作でのみ可能で(もしかしたら、あるかもしれない)、遠隔操作する仕組みはなさそうです。

■ マウント設計の基本方針

今回は、RICOH THETA-Sは(ひとまず)改造しない方式で頑張ろうと思います。
RICOH THETA-Sのボタン配線などを引っ張りだして、制御するなどの方法もありますが、今回は、そういうのは、やらない方向で考えます。
この方針で、かなり悩みながらRICOH THETA-Sマウント(案)をモデリングしてみました。
一時横置きも考えたのですが、THETAの撮影基本形は立てて使うのがよいと思ったので、このようにしました。
なお、図中には記載していませんが、PCとの接続ラインは、USB×2口。1つは、THETAのストリーミング配信用。もう一つはマウント制御用として、どこかに接続口を用意する予定です。
マウントに制御コマンドを送ることで、撮影開始(電源ON)、停止(電源OFF)を遠隔操作できるようにします。
その他の説明は、図中にコメントを入れておきましたので、御参考にしていただけると助かります。

RICOH THETA マウント構想

※ 各部の説明
グレー部分は、3Dプリント部品となります。金色の部分は金属部品、スイッチ、ステッパーとなります。
a. 5010ファン
THETAの冷却にケース内部に50(mm)x50(mm)x10(mm)のファンを内蔵します。
THETAの電源ONで回りだすようにします。
b. USBコネクタ
UVC接続、給電用USBコネクタです。
マウント下部にファンを配置する関係上、90°になったコネクタを使用します。
c. カメラ固定ねじ
THETAをTHETAマウントに固定するためのねじです。
今回はスペースの関係もあるので、金属部品ではなく、3Dプリントして作ります。
d. 基板格納スペース
基板の格納スペースとなります。
今回は結構狭い上、吸気口を兼ねているので思い通りにいかないかもしれない箇所です。
e. ステッパー
28BYJ-48が手元にあったので、まずは、これを使ってみます。
非力で遅いですが、今回は、移動距離が数ミリなのと電源系が5Vで、向いていそうです。
f. リミットSW
電源ON時には、リミットSWを頼りに位置決めを行います。
電源OFF時には、THETA操作棒がどのような状態で切断されるのかわからないので、このスイッチを頼りに位置を探ります。
g. THETA操作棒
ストリーミングモードで電源ON/OFFするための操作棒。
先にはボタンをおすためのポッチをつけます。
ポッチはTHETAに負荷がかからない様にスプリングで圧力調整します。

■ 次回

今回は、基板スペースがあまりないので、最初はマウント内に収める基板から決めていこうと思います。廃材をあさりながら、できるだけ、小型化して詰め込んでいこうと思います。

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