市販くくり罠（イノシシホイホイ）でイノシシ捕獲を目指す – 空はじき問題 #0

本年度はくくり罠でイノシシ捕獲をやってみようと色々と頭と体と道具を用意してきました。
猟期がスタートしてすでに一月以上経過しますが、いまだに捕獲できないでいます。
獲物がいないとか、イノシシがわなを踏まないというのではなく、踏んでもかからないという事態が発生しています。特にほかの動物にいたずらされたとか、イノシシに感づかれて掘り返されたというわけでもありません。
この一月にどのくらい空はじきが発生しているかというと、なんと、１１回も…
最初は、このくらいの割合でイノシシが通っているのでそのうちひかかるだろうと思っていましたが、かすりもしません。こんな調子では、猟期も終わってしまいます。
イノシシは踏んでいるので、わなの仕掛け方というよりも、原因はわなではないかと疑い始めました。

■ 買ったわな
■発生した空はじき現象
■ 原因分析
■ 次回

■ 買ったわな

「激安でも獲れます」とうたい文句の「イノホイ製イノシシホイホイ」を買って使っています。
わなの発動負荷調整ができるのと踏板が樹脂製なので、地中に埋めておいても誤作動少ないかと思い、いくつかかって使ってみました。
確かに安く、「激安でも獲れます」とのうたい文句だったので、疑うことなく購入。
ですが…全然獲れません。正直、後悔してますが…何とかしようともがこうと思います。

■発生した空はじき現象

いくつかのパターンに遭遇しました。１～３が複数絡んでいることもありました。

1. アームが片方しか動作しない

正常な場合、下記のような感じになるかと思います。
この状態であれば、アームばねの力で中央付近にまで跳ね上がります。

よく目にしたのは、下記のように片方のみ作動したような状態。
アームは跳ね上がっていません。
素人目に考えて、アームが閉じないということは、わな自体が正しい位置で発動せず、地を走るように発動したのではないかと考えれます。

2. ワイヤーが閉まりきっていない

現場の写真だと少々土で汚れていたりして見にくいので、状況を再現した画像です。
オレンジ部分は、正常であれば締まるはずですが、下記のような状態で止まっていました。
ワイヤーの劣化等ではなく、泥でワイヤーの滑りが悪くなり、締まりきらなかったように見えます。

3. 正常動作しているが、空っぽ

わなは底まで踏み抜かれて、きれいにアームも跳ね上がっているのですが、空っぽ…という現象に多々遭遇しました。底まで踏む＝最高の条件だと思うのですが、これでもかからない。
これでかからなければ、どんな条件でとれるんだ？と思いました。

■ 原因分析

経験は全くないド素人ですけど、できるだけ状況から論理的に考えて原因分析をしてみました。

1. アームが片方しか動作しない

自分が考えるに原因は２つだと思います。
一つ目は、踏板負荷調整方式からくる問題だと思います。
ネジ式調整でアームの動きを悪くする調整を行うので、アームに対して均等に力がかからない限り両方のアームがきれいに跳ね上がることはありません。

二つ目は、土台の低さです。
アームが片方しか開かなくても、土台が深ければ踏板自体が回転することで、アームが跳ね上がった状態に近くなるはずです。ですが、低い場合踏板が回転する余地はありません。
下記は土台を高い時、アームが片方しか動作しなかったらどうなるか試したものです。両方のアームがより高いところまで行っているのがわかると思います。

2. ワイヤーが閉まりきっていない

自分は、くくり金具の不具合だと思います。
汚れのないワイヤーなら正常動作するでしょうが、ワイヤーは地中に埋めています。
当然、雨、雪もふりますし、ワイヤーには泥や錆が付着します。
この状況だと、くくり金具が不具合を起こしても仕方がないように思えます。

3. 正常動作しているが空っぽ

こちらは、原因は２つあるかと思います。
一つ目は、踏板の負荷調整が役に立ちません。
計測したところ、せいぜい5Kg程度の負荷が最大なので、約に立ちません。
適正負荷は、約10Kg～20Kg程度だと思います。これがすべてにおいて、この値が正しいというわけではないでしょうが、イノシシホイホイは、適正値でないと思います。

二つ目は、わなの動作が遅いようにみます。下記は、わなが空はじきしたときのスロー画像ですが、わながはじいたときにはイノシシは足を引っ込めて安全圏内に避難しています。
正確にはよみとれないですが、おそらく踏んでから、足を引っ込めるまでに0.2秒弱ではないと思います。わなは、イノシシが踏んでからワンテンポ遅れてはじいており、発動が遅いように思えます。