前回は、回路設計まで行ったので、引き続き基板レイアウトを設計していきます。
今回の基板設計のポイントは、DIP品ではなく表面実装部品を扱います。
ATTINY202-SSNRのパッケージはSOIC8でピンピッチ1.27mm、ランド幅0.5mm程度になります。
同様に、ESP32 WROOM 32Eは、ピンピッチ1.27mm ランド幅0.9mm程度になります。
また、ESP32 WROOM 32Eはデカいのと、足がたくさんあるので配線スペースが必要になります。
普段私は、約0.7mmの配線パターンを使っていまが、今回は、これらに合わせて0.5mm~0.6mmで配線することにしました。
たった、0.2mm程度と思われるかもしれないですが、エンドミルの径がスペック:0.1mm、実質:0.2mm以上の径となります。なので、実は、0.4mm未満の配線は解像度的にほぼ不可能となります。
(0.2mm×両端分が必要で、それ以上狭いと、配線が細くなると切れてしまう)
ただ、この程度の理由で発注するのは、少々時間がもったいないので、裏技を使って対応することにしました。
■ 基板設計
子機、親機の基板設計を行いました。
特にポイントというポイントはないのですが、子機、親機とも、配線はなるべくストレートにつなげるようにしました。電気的にはあまりよくないかもしれないですが、今回はノイズも発生するようなものもありませんし、エンドミルが楽に切れるのではないかと思ったからです。
子機は、両面をつかうまでもありませんでしたので、片面基板としました。
親機は、ESP32がデカいので両面基板としました。
■ エッチング結果
今回は少し配線パターンが狭いので、新品のエンドミル(Vカッター)を使ってエッチングを行いました。新品のエンドミルを使用すると、比較的きれいにエッチングされますので、不要なトラブルを避けることができます。
下記は親機のエッチング風景です。
部分的ですが、基板制作風景を撮影してみました。(裏面のレベリング作業風景が抜けてます)
表面のレベリング風景は、動画:22秒より撮影されています。
エッチング直後でバリを取っていない状態ですが、このような感じになりました。
基板のバリ取りとクリーニングが終わった後の顕微鏡画像です。
エッチング部分を見ると下記のようになっています。悪くないと思います。
■ ソルダーマスク結果
ソルダーマスクも紫外線露光機を使って露光しました。
結果は、ムラが出てしまいまいましたが、パターンはそれなりにきれいにできているので機能はします。ムラはシルクを使ってもうまくいかない感じで、均一に塗布するよい手を考える必要がありそうです。こちらは、時間ができたところで、方式やインク色などを色々と試してみようと思っています。
以前の経験では、白とか黒のインクはムラが見えにくかったのですが、今は緑以外は手に入りにくい状況です。チャンスがありましたら、試してみようと思っています。
耳付きの状態ですが、結果を添付します。
■ 次回
部品実装まで終わらせたかったのですが、残念ながら今週はここまで。
次回は、部品実装と最低限のデバッグを行った後に、できれば、少しジグの準備を行おうと思います。
またよかったら、のぞいていただけるとありがたいです。