基板制作 紫外線 露光機 – 電源SW基板 制作編(失敗編)#14

WORKS

現在使用している電源SW基板は、下記の問題を抱えています。(基板制作編 – 電源SW基板 #5)
・リレーのパッケージが間違っていたため、手持ちのリレー部品が入らなかった
・電源OFF要求の回路が間違っていた(電源OFFが効かない)

また、基板の見た目がフランケンシュタインみたいで悲惨なので、今回は、紫外線露光機の試運転も兼ねて電源SW基板を再度制作にトライしました。

■ 電源SW基板の制作

回路は、「基板制作編 – 電源SW基板 #5 ■デバッグ結果」に記載した通りに修正します。
基板レイアウトは、下記のように紫外線露光機に固定するための穴(位置合わせ用)を追加しました。
位置合わせ方式については、「プロセス構造検討編 – レジデントマスク位置合わせ方式」を御参照いただけるとありがたいです。

このレイアウトに従って、いつものようにCNCを用いて、下記のように基板をエッチングしました。
写真は、すでにバリ取り、足付けを完了してますので、表面にスリ傷が入っています。

■ 露光準備

〇 基板のセット

露光準備として基板固定ジグにエッチングを行った基板をセットします。
基板固定ジグには、下記のように位置決め用の並行ピンを打ってあります。
このピンと基板上の位置決め穴を合わせてセットします。

下記は、基板をセット済みの基板固定ジグです。

〇 露光位置確認

一応位置調整等は行っているのですが、それでもずれている可能性があるのでセットした基板を用いて露光位置を確認しておきます。露光用の枠線、ドリル穴のついたイメージを表示させて、穴の位置、枠線の位置が正確であることを確認します。

下記のように位置があっていることを確認しました。微妙にずれているように見えるのは、カメラの撮影位置によるずれです。真上から見ている限りではずれはないので、問題ないかと思います。

■ 露光作業

ここまでくれば、後は露光してみるだけです。
下記のように作業を進める予定でした。

① 脱脂
② レジデントマスクの塗布
③ 露光
④ 基板洗浄洗浄
⑤ 完全露光

③の作業後、自信満々に結果を確認しようとしたところ、大問題が発生してました。
あまりに予想外で、少々パニックであったことと、インクがそこら中に付着していまい、後始末で撮影どころではなく画像が残っていないのですが、レジデントマスクが全く固まりませんでした。(^^;)
わが目を疑う状況に茫然です。

下記の動画は、PPシート上にレジデントマスク用のインクを取り出し、しばらく露光させた結果ですが、固まっていないです。

■ 原因解析

色々と調べてみたところ、レジデントマスク用のインクは、硬化しなかったですが100均のレジンですとそれなりに硬化しました。まったく紫外線が出ていないというわけではなさそうです。
見た感じは、液晶の透過率がよくないように思います。
試しに蛍光テープを液晶を通さないで露光した場合と、液晶を通して露光させた場合の比較を行いました。

液晶を通した場合の蛍光テープの発光はこの程度です。
わずかに発光はしていますが、やや弱い感じです。

一方、液晶を通さない場合は、下記のように強烈に発光しています。
カメラだと白く映ってしまいますが、明るい緑の蛍光色で発光しています。

ここから考えられることは、
① 液晶に紫外線フィルターが入っている
② 液晶透過率が悪い
のいずれかになりそうです。
①の場合は、特定波長をカットしてしまった結果、レジデントマスクには反応しにくくなった可能性もありそうです。この場合は、紫外線 LEDの波長を少し変更してみるくらいしか手がなさそうです。
②の場合は、LEDを追加してみてみる必要がありそうです。確かに3Dプリンタで使用する場合、もっと強力な紫外線LEDを使用しているので、元々透過率がよくない可能性もあります。

■ 次回

今回は、問題が起きてしまい色々と確認しているうちに時間切れとなってしまいました。
引き続き、ちゃんと露光できるように対応を打っていこうと思います。
またよかったら、のぞいていただけるとありがたいです。

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