基板制作 紫外線 露光機 – 電源基板組み立て – 完成? #17

WORKS

前回ソルダーマスクを塗布しましたので、電源基板を組み立てて、紫外線露光機を完成させていこうと思います。
まずは、前準備として、電源ラインの補強とはんだの食いつきがよいようにスズとはんだでコーティングしました。

加工結果

少々ソルダーマスクのムラと、パターンのずれが見えますが、まだ成長途中なので大目にみてやってください。今回はこれで部品実装を行いました。

■ 部品実装結果

実装というほどの部品もないのですが、ざっと下記のようにリレーを実装しました。
今回は、少しだけ基板サイズが大きくなりましたが、変な変換基板もなくすっきりした感じになりました。

部品実装後の電源基板
新旧比較

■ 動作確認

各コネクタの出力電圧をチェックしつつ、電源ON用の12Vリレー動作、電源OFF用の5Vリレー動作など少し念入りに確認しました。
初版は飲酒しながらの動作確認で散々なことになりましたので、今回はなるべくシラフで実施しました。結果としては、無事、思い通りに制御できていることが確認できました。

あとは、この電源基板を初版の電源基板と入れ替え、Raspberry PIの設定を変更すれば動作するはずです。

■ Raspberry PI GPIOシャットダウン設定

初版の電源基板がバグだらけでまともに動作していなかったシャットダウンの設定を行います。
Raspberry PIはLinux上で動作していますが、LinuxにはGPIO経由でシャットダウン動作を制御できるデバドラが用意されていますので、それを用いるだけです。
linux、ストレージ(SDカード)を使用している関係上、いきなり主電源を切るのは抵抗があります。
今回は電源ONで電源ONし、電源ON中に電源ONボタンをおすととシャットダウン開始するようにします。
設定は単純で、下記のように/boot/config.txtに追加しておくだけです。
下記は、自身の回路設計にあわせて、自分の露光機をこのように設定してあります。

gpio=2-3=op,dh
gpio=4=ip,pd A
gpio=9-11=ip,pd
gpio=17=op,dl
gpio=27=op,dl:
:
dtoverlay=gpio-shutdown,gpio_pin=4,active_low=0,gpio_pull=down …B
dtoverlay=gpio-poweroff,gpiopin=17,active_low=0 …C

Aは、GPIO4を入力、プルダウン設定にします。
Bは、シャットダウンドライバです。GPIO4がHIになるとシャットダウンを開始します。
Cは、電源OFFドライバです。シャットダウン動作が完了するとGPIO17に対して0.5秒づつHI/LOを出力します。

■ 電源ON/OFFテスト

対応が一通り終わったので、実際にON/OFFの確認を行いました。
機能的には問題はなかったのですが、気になる点がありました。
まずは、初代Raspberry PIをつかったこともあり、やはり少々起動、終了が遅いです。
そのため、紫外線露光機が起動するまで、起動時のパネル表示が「■■■■■」(ゴミ)と表示されています。
シャットダウンは、電源ボタンを押してから実際に電源OFFされるまで、しばらくかかるにも関わらず、「シャットダウン中」を示すような情報はないので、少し不安になります。
こちらについては、使用上の問題はないので、妥協して、おいおいと改良していこうと思います。

■ 露光位置調整

今回作成した電源基板のソルダーマスクは若干ずれていました。(おそらく、0.2~0.3mm程度)
原因は、位置合わせ用の線とパネル表示用の線の調整誤差。目視で合わせているのでどうしてもずれが生じます。
どうしても気になるので、調整を追い込むことにしました。
といっても100均で買ってきたアクリル板(1.8mm厚)に、DIP部品の穴と固定穴をあけたジグを用意して、ずれを補正しました。基板厚は1.6mm想定なので、かなり理想的な厚さでした。

100均アクリル板
切り出した調整ジグ(アクリル板)

切り出したジグを基板固定ジグに固定して、下記のように穴の位置があうよう調整を行いました。
当然ですが、基板表面、裏面とも調整を行いましたので、今後、両面基板でもずれることはないかと思います。

調整風景

ここまで調整しておけば、ソルダーマスク以外でも、腐食液によるエッチングパターンにも使えそうです。CNCはエッチング不可能なパターンも、エッチングできるかもしれません。
エッチング液による基板制作は手間がかかるので、今後もCNCメインだとは思いますが、やる機会がありましたら挑戦してみようと思います。

■ 次回

今回は、トラブル続きで色々と勉強になりました。
ですが、使えるレベルのモノができたので、一安心です。
ジグは、つくったら終わりではなく、自分の使いやすいように改良は続くと思いますし、改良することで、利用頻度も上がります。紫外線露光機も大事に改良していこうと思います。
次回は、また、別のことをやろうと思います。
また、よろしければのぞいていただけると嬉しいです。

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