基板制作 紫外線 露光機 – プロセス 構造 検討編 – ケース素材/ケース設計 #2

WORKS

前回は、位置合わせの機構を検討しましたが今回はケース素材の検討を行います。
ケース自体を3Dプリントする方法もありますし、DLPを自作されている方の中にはそのようなケースを作っておられる方もおられます。
ですが、私の3D printerで印刷可能なサイズは、最大で215mmx215mmx175mmです。
対して、ケースサイズは、肉厚12mmとした場合、217mm x 182mm x93mmです。
なので、まず、そのままでは印刷できません。
おそらくできたとしても、とんでもない時間がかかるような気がします。
試しに80%に縮小して見積もったところ、2日と6時間17分かかる見積もりになりました。
さすがに2晩寝てもできない代物を作る気は起きませんし、分割してくっつけるようにしたとしても、うまくいく気がしません。
そこで、ケース、天板については、3Dプリント以外の方法で作成することにしました。

■ 資材検討

ホームセンターや100均を物色して、ケースになるようなものはないか探してみたのですが、都合の良い素材やケースはありませんでした。
そこで、あきらめて木で設計することにしました。
設計時には、肉厚12mmで設計していたので、都合の良い素材(12mm厚素材)は、コンパネ、ベニヤ板、集成材等になります。集成材は、高いので、安くしようとするとコンパネ、ベニヤ板が手頃な素材となります。
ですが、コンパネ、ベニヤ板は、下記のような方向でビスを打つと、板が剥離してしまいますのでビスを止める箇所には使用できません。

手軽に作成したいので、ビス止めで作成することを考え下記のようなケース構成にすることにしました。天板は、汚れ等ありますので、コンパネで作成し、ケース外周と底板は1×4材を使用することにしました。

本来なら1×8材を使えば板つぎもなしにケースを作れるのですが、昨今の木材高騰で高いので、自宅にある端材:1×4材を使用することにしました。

■ 制作

今回は、検討とともに制作も行いました。制作過程を御紹介します。
なぜ、検討段階で制作までおこなったかというと、液晶パネルのフレキは切れやすく、回路設計、テスト時に液晶パネルを固定していないと、基板やケーブルを引っ張った拍子にきれてしまいます。
液晶パネルは以前、PCにつないで動作確認を行っていた際にフレキを切ってしまい、ダメにしてしまいました。その反省もあって、今回は、検討時にケースを最優先で制作することにしました。

〇 ケース外側の切り出し

映像ではとっていませんが、まずは、外側になる板をカットしました。
同じ長さの板をきりだすのに都合がよいので、今回は、自作ジグを使ってカットしてます。
1×4材は、割れ防止のために角が面取りされています。
これを外側に使用すると、箱を作る際に不都合なので、今回は、縦引きして面取り部分を切り落としました。

〇 底板の制作

1×4材を使用するので、そのままでは底板として使用することはできません。
ケースが小さく、側面に部品装着用の穴をあける都合上、たくさんはビスを打てないので、1×4材を3枚ほど継いで使用することにしました。
まずは、つなぎ合わせする板の木表、木裏を確認します。
3枚の板を木表、木裏、木表が下になるように並べます。

その次に、下記のように接続基準線を引きます。

ダボ穴開けジグを下記のように基準線に合わせてセットします。

下記のようにクランプで固定して、ひとつの基準線につき2つづつ穴をあけていきます。

次に、3枚の板を一枚にします

板を1枚にした後は、下記のように少し大型のクランプで圧力をかけて、時間を置きます。
ソリ防止に両側からも板で挟んでおきました。

本当は一晩おいた方がいいのですが、農作業の時間が迫っていましたので、半日ほどでカットしてしまいました。

〇 穴加工

ケースには、部品を取り付けるための穴をあけています。
いたの側面から切り込めるような穴は下記のように、不得意ですが、手のこで加工しました。
途中、鋸が届かなくなってしまいましたので、不細工ですが、ノミで切りながら加工しました。

〇 天板加工

天板は、穴をあけるだけですが、いまだかつてうまくできたことがないジグソーを使用しました。
自分家には、ジグソーを使用する自分も含め誰もいないので、道具が悪いのか、腕が悪いのかわかりませんが、とてつもなく下手です。
とりあえず、表には割れ止め防止の養生をして切りました。裏は、まあ、見えないので養生しませんでした。下記動画は、その時の様子。そもそも何のガイドも使っていない点が問題な気もしますが、失敗しました。

出来上がった天板は、下記のような感じです。
ところどころ切りすぎてますし、傷が入っていますし、何より、まっすぐ切れていません。
まあ、ですが切り口は、液晶固定のためのテープで隠れますので、恥ずかしいですが、このまま使用することにしました。

■ 仮組み

木工は大部分が終わりましたので、3Dプリント部品をはめて加工が正しいか確認してみました。
完璧ではないですが、大体いい感じでできたと思います。
仕上げ時には塗装してごまかそうと思います。

■ 次週

意外に時間がかかり、今週は、これで時間切れとなってしまいました。
来週も引き続きケースの組み立て作業を行っていこうと思います。
またよかったら、のぞいていただけるとありがたいです。

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