ハンティング ー 自作 電気止め刺し機 #1

WORKS-hunting

今回は電気止めさし器の「止めさし槍」の設計、検討を行います。
「止めさし槍」は、「箱わな」に入ったイノシシに通電針を刺すための槍です。
色々な製品、DIYされている方を参考にさせていただき、「箱わな」の使用に適したものを自分なりに考えてみました。設計書とまではいきませんが、下記のようなものを作ろうと思います。
長さは約1.5mにしました。箱わなのサイズがW x H x D = 90cm x 90cm x 1.8mなので、1m以上あればいいのと、絶縁性と軽さを重視して塩ビパイプを使用する都合上、あまり長くすると折れやすくなるからです。

止めさし槍(※ 縮尺はあっていません)

設計上のポイントは、下記の3つです。

  1. 電源SWを通電LED付きのロッカーSWの装着
    故障や不具合を通電状況を見て判断できるようになるのと、自分の作ったものに自信がないので装着することにしました。
  2. ブレーカーの装着
    ブレーカーが落ちた場合に、手元で復旧できるようにするためです。
    ブレーカーが落ちたかどうかは、1のLEDの様子をみればわかるはずなので、イノシシに刺しているのに点灯しなくなった場合には、すぐにブレーカーで復帰できるからです。
  3. 鉄パイプ
    全体の長さが1.5mとなるので、手元の50cmは、鉄パイプで補強します。
    全部塩ビパイプでやりを作ってしまうと、全体が1.5mあるので、しなりが大きくなってしまい、やや使いにくくなると思ったからです。また、この鉄パイプは、アースとしての役割もあります。

あとは、全体構成に従って作ればよいのですが、まあ、そんなにうまくできるわけがありません。
まず、困ったのは通電針をどうするかです。今回は、大問題となった通電針について説明しようと思います。

■ 通電針の制作

〇 方針

いろんな方の通電針の作り方や固定方法を見ると、釘、針等を何かしらの方法で塩ビパイプに括り付ける方法が主でした。針、釘を使用した場合、配線や固定に制約ができるのですが、皆さんアイデアを駆使されていました。
自分はどうしようかと考えたのですが、固定しやすく配線しやすい独自のやり方にこだわろうと考えました。「箱わな」づくりで発生した端材「平鋼材:3mm厚 幅15mm」を加工し、通電針状のものを作ることにしました。手間はかかりますが、手軽に手に入り、お値段も安いので、いくらでも作れます。
固定方法は、板状の素材なので穴を何か所か開けて、塩ビパイプにねじ止め固定することが可能です。
さらに、がたつき防止に塩ビパイプに隙間なく固定するための部品を3Dプリンタで作ります。

〇 通電針 制作過程

まずは、ホームセンターから買ってきた建築用の平鋼材を針と固定部の形状に先日修理したグラインダーで通電針の形状を切り出します。
(加工前の板を撮影するのを忘れました。下記はすでにカットした後です。)
下図の左側の細い部分が獲物に刺す部分となります。右側の太い部分は、槍の固定穴と電極を止める穴です。
建築用の鋼材は、表面が塗装されているので、通電針を切り出した後、磨いて塗装を落としました。

これだけですと、獲物に刺した時にまがってしまうかもしれませんので、先っぽだけ適当に焼き入れ、焼きなましを入れました。

焼き入れの様子
焼き入れ結果

後は、通電針を研いで磨いて仕上げました。

仕上げ後

〇 3Dプリント部品の制作

通電針を塩ビパイプに固定するための部品を作りました。
現物合わせして制作しましたので、通電針も一緒に写っていますが、円筒状の部品です。
これを、塩ビパイプの内側に挿入し、ねじ止めすればかなり安定したものになるかと思います。

■ 次回

次回も引き続き、止めさし槍の制作を行います。
次回は槍部分の制作となります。
よかったらまた覗いていただけるとうれしいです。

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