わな作動センサー用リール ー イライラ解消検討編 #0

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今期は、LoRaを用いた「わな動作センサー」を運用していますが、なかなか調子が良いのと、やはり悪天候(警報級の大雨とか)時など、わなの近くにまでいけない日なども、わなや機器の状態がある程度わかるので安心できています。
また、市販品(作った後にあると気付いた)と違い「わな作動センサー」自体が生きているかどうかも判断できるので安心です。
ですが、この「わな動作センサー」、設置時には無茶苦茶イライラします。
トラブった時にはそれはもう、気が狂いそうです。真冬ですとまず確実に凍えるレベルです。
なかなか文書で問題を表現しにくいので、まずは、簡単に「わな動作センサー」の設置方法からおみせします。

わなを設置する際は、下記のように設置します。(すいまんせん、下手な絵で)
赤い線は、わなと「わな作動センサー」に装着する磁石を接続する糸です。
私は、赤い線部分は、透明な釣り糸(7号)を使用しています。

イライラポイントはいくつもありますが、主には下記4つです。(これ以外に自分の気質も問題。)
これを目が悪い上に、穴の掘ってプルプルの手で作業します。
自分は、もう何度も森の中でブチ切れそうになりました。

  1. 現場でわな、磁石に糸を結びつける
    糸が細く透明なうえ、暗い森の中で作業するのでうまく結べない。
    目の悪さ、手の震えもあり、まず何度か失敗する。
  2. 長いラインを地面に這わす
    絵にはないですが、設置面には草や枯れ葉が落ちています。
    糸も長いので草や枝などに絡むと、絡まってわけがわからなくなります。
  3. ラインの長さをなるべくゆるみのないようにする
    これが結構面倒くさく、ゆるみをなくすのが難しいです。
    ギリギリに調整すると糸がとどかなくなったり、グスグスだったり、引っ張りすぎてわな自体を地面から引っ張りだしてしまったりと…
  4. 設置順番を間違えると、面倒くさいことになる
    設置の順番を間違えると後で糸を通すのが難しくなることがあります。
    主には糸を通す前にわなを埋めてしまったり、根付を付けてしまった後に気づくというパターンがなんどもありました。

要約すると下記の対応が可能であれば問題は解消すると考えました。

  1. 糸の取り回しが簡単にできる
    必要な長さの糸がだせ、長すぎた場合は、縮めることもできる機構があればよい。
  2. 現場で糸を結ばない
    簡単にわな、磁石と糸を接続できる機構があればよい。
  3. 手順を間違えても容易にリカバリーできる
    2の接続するための機構が小さければ、設置順番に関係なく容易に対応ができる。

これらの問題に対して、下記のような対応策を考えました。

〇 糸の取り回しを簡単にできる機構

この対応として、下記のような「わな作動センサー設置用のリール」を考案してみました(笑)
要は糸を巻くことができれば、現場で長い糸を取り扱わなくてよくなるので、イライラの発生確率が減るのではないかと考えました。

わな側に設置する糸を引っ張り出すだけで糸は伸びますし、長すぎた場合には、ノブを回して縮めることも可能です。さらに、閂でちょうどよい糸の長さで固定することで、わな作動時に糸が引っ張り出されないようにしています。
構造な構造ですが、十分に耐えてくれそうな期待はあります。
重量は39g程度なので、自重で磁石を引っ張ってしまう心配もなさそうです。
構造的には壊れたりすることはないかとは思いますが、最悪イノシシに壊されたり、なくなったりしても、PLAで作れば自然と分解されるはずですので、環境を壊すこともないかと思います。

〇 現場で糸を結ばない機構

糸を結ばないで罠や磁石に結ぶ方法ですが、釣りで使うスナップ付きサルカンを使うことにしました。
理由は何点かありますが、入手性、軽さ、小ささ、耐気候を考え、まずは使ってみようと思います。
磁力以上の力に耐えられれば良いので、100均で買えるサルカンにしてみました。
スナップで罠の金具や磁石と簡単に接続できるように思います。
ダメであれば、また、違うものを試してみる予定ですが、まずスタートはこれで行こうと思います。

〇 手順を間違えても容易にリカバーできる

先のサルカンの大きさだと、根付のワイヤーと木の間を通すことができるので、わな設置後からでも装着できるのではないかと思います。
私が最もイライラしたのは、設置後に「さてわな検知センサーと接続するか。」と我に返った瞬間でした。糸のままだと、まず、土がついたわなへの装着が超難しく、イライラが溜まりました。
スナップであれば、わなの金具についた泥程度であれば、容易に装着できるかと思います。

まあ、ここまで出来たら試作しないわけにはいかないので3Dプリンタで試作しました。
下記のような感じで装着できました。当然ですが糸を通すよりははるかに楽に接続できます。
リールもちゃんと機能しており、閂をフリー状態にしておけば、糸を引っ張るだけで引き出せますし、ノブで巻き取ることもできます。
私は、くくり金具を装着していないワイヤーもあるのですが、それらは、別途、糸またはリングを装着しておき接続しようと思っています。

これは、久々に、シンプルかつ高価が絶大な、いいアイデアを絞り出せたような気がします。(笑)

次回は、このわな作動センサー用リールを実際にフィールドに持ち出して運用してみようと思います。
よかったら、また、のぞいていただけるとありがたいです。

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