わなの見回り 雪山への出動(2026/02/11)

ハンティング

2月9日の夕方から、下記のようにくくり罠のセンサーからのメール受信がありましたが、悪天候のため出動できずにいました。
山は年明けから雪に覆われているうえに、先週末のドカ雪でとても山にはいれるような状況ではありません。
反応のあった場所は、雨や陽気で雪が融けたとしても、50cm程度以上積雪していると思われます。
このような状況で、たとえ動物がくくり罠を踏んだとしても到底正常動作するようには思えません。
さらに、雪景色で獣道もみえない状況なので、動物がくくり罠をを踏むこと自体も考えれません。
こういう状況ですので、倒木等によるセンサーの誤動作による可能性が99.99%だと考え、危険を冒してまで現地へ向かう意味はないと思っていました。
ですが、2日も経過したので、さすがに気になり始め、無理を承知で現地の様子を確認してみようと出かけることにしました。
さすがに一人だと遭難する可能性があるので、非常連絡要員に数100m後ろでバックアップしてもらいながら進みました。定期的に携帯で連絡を取りながら時間をかけて現地を目指しました。

今回は、前回以上に山道が荒れていました。
孟宗竹、笹、雑木が雪の重みで垂れさがったり、折れたりして下記のように山道を完全にふさいでいました。これらを掻い潜りながら、現地に向かいます。
雪は腰まである上に雨で緩み、踏むと股のあたりまで雪に沈みます。
たった数kmの進軍ですが、無茶苦茶な運動量でした。
ちなみに、非常連絡要員は、この付近で私を見捨てて、ベースキャンプ(軽トラ)に退却していました。

行く途中で、シカと思われる足跡がありました。
何時も通っている獣道に沿って歩いていました。
不思議なもので、雪が降って景色が変わっても、同じ道を通ることが多いみたいです。
もしかすると、足を置く位置も同じなのかもしれません。

そこから、30分程歩き、目的地手前にある箱罠付近で動物の足跡を見つけました。
箱罠の前を通り、雪原を歩いていました。

雪原をさらに歩いています。

足跡は、先ほどの雪原(左側)から山道に合流していました。
動物もさすがにズボズボと雪に埋まりながら歩いた跡がありました。
このあたりは、私の腰まで雪がありましたが、足跡を追いかけるようにさらに山奥に向かいます。

罠をしかけた森の入り口に到着しました。
ここにも、先ほどの足跡が奥へ続いていました。

やっとセンサー付近の崖までたどり着きました。
この崖を登れば、センサーの状況が確認できますが、何やらガサガサと気配がします。
この時まで、この状況下で獲物がかかっているとは夢にも思いませんでした。
流石に状況が見えないまま崖を登るのは危険なので、別ルートから森に侵入しなおしました。
選択したルートが思った以上に大変で、四つん這いで前進しました。
撮影する余裕はまったくなしです。

獲物に気付かれないように、頂上側から木に隠れつつ、音を立てずに近づいてみました。
画像には、獲物のお尻しか映っていませんでしたが、木の陰に若いオスのシカが立っていました。
こちらに気づいた様子はありません。

ここから天候が急変し、大雨とあられの洗礼でずぶ濡れになりながらの作業でした。
さらに、森の中とは言え、軽く膝あたりまで雪があるので足場が悪く、滑って踏ん張りがききません。
保定の射程距離に入るとシカのいる場所まで滑って落ちそうな足場でしたので、一旦、シカではなくくくり罠のワイヤー保定(?)して、シカの動きを制限しました。

私は、足場の悪いところや獲物が逃げ回るときには、今回のように、くくり罠のワイヤーを短くすることで獲物の行動範囲を狭めます。獲物の行動範囲が狭くなれば、思わぬ事態が発生しても、獲物の行動範囲内に入ってしまう危険が軽減されるからです。
具体的には、下記のようなワイヤーのついたフック(オレンジ部)を、投げ輪の要領でくくり罠のワイヤーに向けて投げ、からめとります。
うまく、引掛かったら、フックを巻き上げれば、写真のように状態となり、安全に落ち着いて保定できるようになります。私は、鉄砲を使わない猟師(無鉄砲)なので、こういう道具は必須です。

止め刺し後、くくり罠の踏板を探して雪を掘り返しましたが、地面も見えないので諦めました。
お気に入りの踏板なので、再度、雪が融けてから探してみようとおもいます。

止め刺し後は、獲物を雪山から降ろすのも難しい状況なので、今回は、山賊バラシを行い、ロースと後ろ足だけをいただきました。残りは、崖の影で地面の見えている場所に移動して埋めておきました。
ロースと後ろ足を担いで帰路につきましたが、お肉が思った以上に重い上に、激寒の雪中作業のダメージで、腕、腰が筋肉痛になりました。
帰ったら、疲労でバタンキューでした。
私は若者なのですが、まだまだ、日ごろの鍛錬がたらないのでしょうねぇ。

今回は、たまたま幸運が重なっただけの棚ぼた捕獲でしたが、捕獲できてよかったです。
今期は全く獲れていないので、無茶苦茶うれしいです。
ですが、この積雪で罠を仕掛けた場所を通った上に直径16cmのわなを踏み抜き、膝まであるような雪の中でくくり罠が正常動作し、さらにこの状況でそれを見に行ったという、なんとも神がかり的な偶然です。
くくり罠は視覚も使って獲物の足を誘導する罠なので、雪の下にわなを踏むのは偶然しかないとおもいます。
一生分の幸運を使い切った気がして、ちょっとビクビクもしています。

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